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外国為替市場:昨日に若干上昇した米ドルインデックスは、本日には動きが殆ど見られませんでした。地政学リスク後退により、円とスイスフランは軟調推移しました。一方のポンドは、昨日に下落したものの、本日は底堅く推移しました。
株式市場: 米企業の好調な決算報告、及び朝鮮半島での地政学リスク後退により、米株式市場は二日連続で上昇しました。ナスダック指数はネットフリックスとアマゾンの株価急騰により1.74%上昇しました。S&P総合500種とダウ工業株30種は、約1.1%と0.9%上昇しました。加えて、米主要株価先物指数は若干上昇してのオープンを示しています。
アジア株式市場も上昇しました。日経平均株価とトピックスはそれぞれ1.4%と1.1%上昇しました。香港株式市場は0.4%上昇しました。
欧州市場に関しても、主要株価先物指数が全て上昇して推移しています。
コモディティ: 市場のリスク選好の流れを受けて、本日の原油価格は上昇しました。WTI原油先物は0.9%、ブレント原油先物は0.8%上昇しました。市場のリスク選好ムードの回復に加え、昨日に米石油協会が発表した米原油在庫が予想以上に低下したことも原油価格上昇の要因となりました。
ゴールド価格は0.15%下落し、直近では1オンス1345ドル付近で推移していました。北朝鮮とシリアでの地政学リスク後退、及び市場のリスク選好ムード回復がゴールド価格を下落させました。
主要な動き: 北朝鮮リスク後退で円下落、英経済指標結果でポンド下落
昨夜最も動いた通貨は円でした。北朝鮮へのリスク後退を受けて、円は対米ドルとユーロで約0.3%下落しました。米朝首脳会談を開催する為に、米国と北朝鮮が「極めてハイレベルな」直接対話を開始したことをトランプ大統領が明らかにすると、市場のリスク選好の動きが強まりました。その後すぐに、米朝首脳会談の準備の為に、ポンペオCIA長官がイースター中に北朝鮮を訪問し、金委員長と対面したことをメディアが報じました。
昨日には、韓国と北朝鮮が軍事的対決終息宣言を検討していることが報じられ、朝鮮半島の地政学リスク後退が一段と強まりました。シリア情勢の深刻化も予測されていないことから、地政学リスクへの懸念は大幅に後退しました。円に加え、リスク逃避先資産であるスイスフランも下落しました。ユーロ/スイスフランは、スイス中央銀行が上限を撤廃して以来の3年ぶり高値1.1970スイスフランまで急騰しました。
貿易問題に関しては、中国は米自動車には寛大な対応決定した一方で、家畜に与える米国産トウモロコシに175%の関税を一時的に課すことにしました。中国は譲歩に応じる姿勢を見せていますが、米中対立の可能性が完全に排除されたわけではありません。市場の関心が地政学リスク後退と米企業の決算報告に向けられている為、貿易問題による株式市場への影響はほぼありません。しかしながら、米国と中国が協議の段階に入ったわけではなく、貿易問題がリスクとして根強く残っています。
本日これからの市場: 英消費者物価指数、及びカナダ政策金利発表に注目
GMT0830には、英3月消費者物価指数が発表されます。前月結果と同様の前年比2.7%増が予想されています。前月比は前月結果の0.4%増から0.3%増への鈍化が予想されています。消費者物価指数が市場の予想通りの結果となった場合、所得上昇への期待が高まるでしょう。昨日発表された英2月平均所得は前年比2.8%増でした。同時刻には、英3月生産者物価指数、及び英3月小売物価指数も発表されます。
英オーバーナイトインデックススワップでは、5月利上げの可能性は70%となっています。本日の指標結果が、5月利上げの可能性に影響するかが注目されるでしょう。
GMT0900には、ユーロ圏3月消費者物価指数が発表されます。しかしながら、確報値の為、通貨市場を大きく動かす可能性は低いでしょう。
本日には二日間の工程で開催されていたカナダ中央銀行の政策会合が終了します。政策金利は、GMT1400に発表される予定です。今回は利上げは予想されていませんが、今後の政策会合でカナダ中央銀行が金融引き締めに着手する観測が上昇しています。今後の利上げについてカナダ中央銀行がどの程度示唆するかによりますが、例えば、NAFTA交渉に自信を見せた場合、カナダドル上昇の要因になるでしょう。現在の所、カナダドルは対米ドルで2か月ぶり高値を若干下回る水準で推移しています。GMT1515には、カナダ中央銀行の総裁と副総裁による記者会見が予定されています。
本日も米企業の決算報告が継続し、モーガンスタンレー社の決算も報告されます。
政策担当者の発言に関しては、GMT1900にニューヨーク連銀のダドリー総裁が、GMT2015にはクォールズFRB副議長が発言予定です。ダドリー氏とクォールズ氏は共にFOMCでの投票権を保有しています。
GMT1800に発表されるベージュブックにも注目が集まる可能性があります。
本日には、フロリダ州で開催されているトランプ大統領と安倍首相の首脳会談が終了します。現在までは、5月、或いは6月頃の米朝サミット開催の可能性について主に協議されています。貿易問題も協議される予定です。
テクニカル分析: EURGBPは11か月ぶり安値付近で推移し、短期的弱気相場
EURGBP は3月7日に5か月ぶり高値0.8967ポンドまで上昇後、大幅に下落し、昨日には11か月ぶり安値0.8620ポンドまで値を切り下げました。転換線と基準線が下落し、短期的弱気相場を示しています。しかしながら、遅行スパンが買われ過ぎを示している可能性があります。
本日発表される英経済指標が5月利上げをより確実にする結果となった場合、EURGBPは下落するでしょう。この場合、昨日の11か月ぶり安値0.8620ポンドがサポートゾーンになるでしょう。
反対に英経済指標が5月利上げ観測を後退させる結果となった場合、転換線上の0.8685ポンド付近がレジスタンスゾーンになるでしょう。この付近には、最近の安値だけでなく、0.87ポンドも控えています。